編み物教室

1936年生まれの編み物の先生。週1回、昼ご飯を間にはさんでの編み物教室を地域のコミュニティ会館で開いてもう40年。自転車で緩やかな坂をずっと下って会館へやってきて、帰りはまた緩やかな坂を自転車で20分ほどずっとこいで帰っていく。

月1回、事務所に利用料金を払いに来るが、毎回自分の携帯で自分の電話番号を調べること以外、目立って老化は感じられない。お手製の帽子やベストを、いつも洒落気に身につけている。

目もくりくりと大きければ、声も大きい。「ごめん、雨降りそうやから今日はもう帰るわ。お金、来週でええか?すんませんー!」と言って、大きく手を振ってパタパタと帰っていく。数か月前、遠くに住む息子さんに、iPadの小さい方を買ってもらったと言っていたが、どれくらい使いこなしているのか興味深い。

その編み物教室の生徒さんの最年長。いわさきさんはもうすぐ90。編み物の本を等倍でコピーしただけだと、小さすぎて見えないらしく、事務所に拡大コピーを頼みに来ることがしばしば。

「この部分をね、大きくしてほしいんです」という注文。

A4をB4に拡大してください、とか、そんな注文なら簡単なのだけど、ある部分だけを大きくしてほしいと言われると、なかなか困る。コピー機も進化していて、本の置き方によって自動的に横向きに読み取ったり縦向きに読み取ったり。原稿のサイズと合いませんと忠告してくれたり・・・ 「この部分だけ拡大お願い!」というこちらの要求にはなかなか応えてもらえないのだ。

しかし、こちらが困るの承知で、それでも仕方なく恐縮してコピーを頼みに来られているのがわかるので、無下にもできず、いつも事務員は四苦八苦することになる。

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