東芝がシステム子会社の東芝ソリューションを通じて昨年10月、タブレットを活用した高齢者向け有料サービス「大人の自由時間」(基本利用料は月額980円)を開始し、高齢者支援サービスを軌道に乗せようとしている。
現在の会員は1000人、来年目標は6万人。
健康管理、遠隔地からの家族による見守り支援、出前サービスとの連携など。
血圧などの健康データとの連携(測るとそのままデータ入力されるのか、自分で打ち込むのか)など不明な点はあるけど、いずれにせよ連携は強化されていく方向にあるようだ。
タブレットを高齢者が使用することを、私も周囲にお勧めしている。ただ、こういったサービスをシステムとして構築していくのは、なかなか難しいことだ。高齢者のITリテラシーも高まってきているが、やはりこれもサポートしていく必要がある。また、出前なども、どのような業者が対象になっているのかわからないが、オープンなものにしていかないと、利便性はよくならないだろう。さらに、地域によってサービスの在り方も当然変わってくると思われるが、どのような地域にも対応できるような柔軟性も求められてくる。
とすれば、このようにサービスをパッケージにしてしまうということはサービスをある程度固定化してしまうことであり、月額980円で何かしらサービスを提供し続けるということは、どこかしらクローズドな印象を受けてしまうし、「オープン」「柔軟」なシステムとは矛盾してくるのではないか、と危惧してしまう。
なにより、東芝のホームページを見ても、簡単な内容しか紹介されておらず、どのようなサービスであるのかがわからない。詳しく書くと他社に真似をされてしまう、という危険もあるのだろうが、これではわからなすぎる。
大企業、殿様企業。庶民の痒いところに手が届くようなサービスを構築していくことができるのか、見ものです。
日経記事:http://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ1205E_S4A510C1H56A00/