合宿中の夜中、雑談していた輪からぬけて娘が寝に行こうとしたとき、霊に取りつかれたらしい。
娘は突然走り出して、それから転んで、起き上がろうとしても起き上がられず、「誰か助けてー」と泣きじゃくり始めたらしい。笑ってみていた友だちたちも、ようやく異変に気付いて助けてくれたらしい。
そのうち、顔もこわばってしゃべろうとしてもしゃべれない状態に。
霊に手を引っ張られて持っていかれそうになるので、男の先輩たち3人がかりで娘を押さえつけてくれていたらしい。
そんなことを3時間くらい?
明け方、先輩たちがうちに電話して来てくれて(どうやら引き取りに来ることを望んでいたようだが・・・)、娘の希望通りとりあえず鳥居のあるところへ連れて行ってくれるということで、ほっとする。
霊と葛藤しているとき、お守りを手にすると落ち着いた。
鳥居をくぐると落ち着いた。
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高校受験が終わってどれくらい経ったころだったか、住吉神社へお礼に行かなくては、と娘が言って、いっしょにお参りにに行った。
その帰り、私と母はスーパーで買い物をしたのだが、娘も少し付き合ってから、先に帰ると言って、ひとりで帰って行った。
自転車に乗って帰る道すがら、やはり顔が歪んで、「うー」という低いうなり声が自分から漏れてくる。それをがまんしながら帰宅し、「うー」と言いながら涙を流して、それから霊が出ていったらしい。
霊が出ていった後の娘の顔はとてもすっきりと、まるで〝憑き物がとれたかのような″感じだったのが印象的だった。