たとえば、親が子どもが書いたものを見て、何かコメントしてやりたいと思う。
そのとき、子どもの心に響くコメントができれば、コミュニケーションも楽しめるし、子どもの世界も広がる。親子でいっしょに世界を広げていくことができる。
そんなときの助けになるような本を書けたらいいな、と思い始めている。
核は、作文の<宝>を発見すること。
ときには、それは<命>と表現できるかもしれない。
とにかく、何かしら、生身の人間からこぼれ落ちてくる<何か>を、キャッチするというところからスタートする。あるいは、キャッチするために、スタートする。
このような作業は、マニュアル化が難しい。
まったくできないわけではないが、私が勝手に、マニュアル化にそぐわない、と感じ、それを避けているだけなのかもしれない。
しかし、そのような作業のノウハウを親たちに伝えるためには、何か説明をしなければいけない。
そこで、実際に子どもが書いた作文を大人たちで囲んで、それを読解していくという──そんなイメージはどうか。
大人たちといっても、筆者(私)と読者だけなのだが。
とにかく、何か子どもの未熟な作文をまず提示して、気づいたことをあーだこーだと述べていく。
実際の指導に使った文章ならば、書き替えのプロセスも示していくと面白い読み物になるのではないか、と思う。