日本が平和ボケしてる、というのは簡単だ。
いつまでも第二次世界大戦の亡霊に怯えつづけ、憲法第9条にしがみつき、他国から批判されることに耐えられない一群の人たち。
一方で、日本人としての美しさをかなぐりすてて、みっともなく排外主義を叫ぶ人たち。
変化を望まず、新しい日本のかたちを模索しようとする人たちを、とにかく叩いて引きずりおろそうとする人たち。
そうこうしているうちに、私たちのこうした様々な声のあずかり知らぬレベルで、私たちはすでに<新しい戦争>に巻き込まれてしまったのではないか?「テロを絶対に許さない」と勇ましく連呼する安倍首相の声は、<新しい戦争>への宣戦布告に聞こえる。
私たちは、いったいどのような世界を作っていきたいのか? 日本はどうあってほしいと思うのか? 過去を見るのではなく、未来にイメージを作っていかなくてはならないんじゃないか? 私たちは、もっともっとフランクに議論すべきじゃないか?
日の丸を否定する人たちは、ではいったいどのような世界、どのような日本に住みたいと考えているのだろう? 排外主義の人たちも、逆に外国籍の人々との共存を主張する人たちも、いったいどのような日本を望んでいるのだろう?
だれかが何か言ったらそれに反対する──そんなことばかり繰り返していてどうなるのだろう。
いま世界で何が起こっているのか? 日本はこれからどのようなモノになる可能性があるのか? 私たちに今できることは何なのか?
いつも、戦争は、気がつけば始まってしまっていたと、そんな感じではなかったのか? 私たちは、もはやのっぴきならぬ段階まで、新しい戦争への道を進んできてしまっているのかもしれない。
イスラム国とは、いったい何? テロ集団だから許さない、というのは簡単だ。けど、軍事力を(表向き)もっていない日本が、どう「許さない」でいることができるのか。