作文指導─留学生と日本人生徒

留学生の「記述」指導と、日本人への作文小論文指導とを、同時並行的にやっている。

もともとは、日本人の子どもへの作文小論文指導だけだった、ときもあった。
そのときは、面白いこと、わくわくすることに、もっとみずみずしい感性で自分自身が取り組めたように思う。
今、日本人の子どもへの作文指導で、係り結びの間違えや、段落構成など、そんなことをちまちま指摘している自分を、どうしたものかと眺めているもう一人の自分がいる。

留学生は、まずは正しい日本語を構成することが必要なので、生き生きしているとか、内容があるとか、そういうことは二の次になってしまう。助詞がおかしいよ、こういうときはこんな表現があるよ、などといったように、技術的な指導が中心になってしまう。そして、それでよし、としている。

しかし、日本人は?

もっと自由に自分を表現できるんだよ、していいんだよ、というモチベーションがある。
一方で、係り結びや、指示語、接続詞の意味などにもっとセンシティブになれば、国語の読解力もきっと上がるだろう、などと欲を出し、そういった指導もきちんとしたいとも思う。
バランス、落としどころを見極めるのは、ケースバイケースということもあるので、固定化したくはない。ただ、日本人対象の指導では、「表現したいもの」をしっかり掘り起こすという初心を忘れないようにしよう、と思った。

それは、人と人とのガチンコ対決になるので、なかなか難しい部分ではあるけれど。

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