バベルの目論見。 最近、中国語の漢字にカタカナを振るようになってきた。ニュースでも、そのカタカナ読みをするようになってきた。「しゅうきんぺい」といえば、日本人のある人たちには容易にわかる。「シーチンピン」も繰り返し見聞きしているから、少し慣れてきた。
けれど、「シーミンツォー」「ポンリーユワン」なんて聞いても、漢字のイメージさえわかないのが普通だろう。「しゅうみんたく」「ほうれいえん」の方が、音から漢字への変換も簡単だ。
記事のように、漢字にカタカナがふってあれば、それでもまだわかりやすいが、これをニュースで音だけで読まれれば、それは誰にわかる言葉になるのだろう? そのカタカナの音を日本人が記憶したとして、またそれを使って日本人同士がコミュニケートできたとしても、中国語圏の人には決して伝わらないのだ。
漢字でインプットしていれば、中国語圏の人とコミュニケートするときには筆談という手がある。カタカナの音だけでインプットしてしまうと、肝心の音のレベルで通じないばかりか、筆談までもが成立しなくなる。
日本人のカタカナ読みで中国人に伝わるはずもない。誰にもメリットのないこのカタカナ振り仮名、どういういきさつでこのようにメディアを跋扈するようになったのかな?