『桜がなくなる日─生物の絶滅と多様性を考える』岩槻邦男

大阪府立高校入試の前期小論文の課題文が、本書から出たので読んでみました。

課題文もわかりにくかったですが、本書もわかりにくいです。挫折しました。私に文化的素養がないからわかりにくいと感じたのか、歴史的な事象や万葉集の話などを自由に行き来するスタイルが著者の趣味の世界であるように感じるからとっつきが悪いのかわかりませんが・・・

前期の課題の方向性として、レイチェル・カーソンの『沈黙の春』は気になっていました。ただ、この本からは直接切り出せるようなざっくりした記述が見つからず、また内容が(今なお無視できない内容であるとはいえ)やや古い感じがします。いずれにせよ、「科学の発展」─「環境」─「そこに生きる私」という図式はこれからは外せないですね。入試のためだけでなく、一度はしっかり考えておきたい重要なテーマだと思います。

「環境」の部分にはいろんな要素が入ると思います。医療環境も大きいですね。尊厳死や胎児スクリーニングの問題など。また、DNA解析の技術によって「家族」にまつわる法律も変わってくるかもしれません。「離婚後300日問題」なども部分的に解決されるかもしれないですよね。

アインシュタインなどは、「科学の発展」─「環境」─「その変化を生みだした私」となるのかもしれません。その「私」の部分に「人類」を入れれば、これはやはり万人が当事者として取り組むべき問題になりますね。

桜がなくなる日

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カテゴリー: 教室運営, 読書 パーマリンク

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