【第3回 セミナー「学校からこぼれた子ども達」】
○内容
不登校の子どもたちと向き合う中で見えてきたもの~日本の社会・子どもの現実
と私たちの課題~
・不登校や発達障がい(凸凹)、低学力や貧困家庭の子ども達への支援活動
・その中で、外国にルーツを持つ子ども達の問題について
・20年前に立ち上げた自主夜間中学校、そこで支援した外国にルーツを持つ子
どもたち
○スピーカー 吹田子ども支援センター 代表 森本英之氏
○定員 20名
○主催
特定非営利活動法人 関西国際交流団体協議会
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スピーカーの森本先生の生い立ち──ひどい貧乏から出発したということ、自主夜間中学に関わられたり、退職後にNPOを立ち上げて不登校の子どもたちのお世話をされたり・・・
すごいエネルギッシュな方がいらっしゃるんだなぁ、と思いました。
しかし、NPOは赤字運営だとか。
貧困にある子どもたちが、1時間500円(?)の学習支援サービスに押しかけるため、不登校の子どもたちの支援に向けたい力が分散し、しかも採算が合わないということでした。けど、貧困の子どもたちは、自分たちが面倒を見ないと誰が見るんや・・・というジレンマも感じる、と。
そうなんですよね。すべての子どもたちに質の良い教育を──と心から思います。それは、その子たちの未来にとってだけでなく、私たちみんなの未来の問題なのだと。
けど、問題をずらしてしまったようで申し訳ないのですが、貧困の子どもたちの面倒は、学校が見ればいいのではないですか? どうして学校で見れないのでしょう?
貧困の子どもたちがNPOに大挙して来てしまうと採算が合わなくなる、行政は何の支援もしない、けど、学校には公的な予算がしっかりと(NPOと比べると、という意味ですが)下りているのではないんですか?
中学校の教員を勤めあげられ、校長先生までされたスピーカーの先生が、話しの流れで学校をまったく俎上に乗せなかったことがひどく意外な気がして、質問してしまいましたが、学校変革のビジョンはとうとうお聞きすることができませんでした。
親がもっと学校に関わってください、と、結局そういうことをおっしゃっていたのが、ひどく残念な気がしました。私が納得していないと、学校の内部の話も始め、構造的になかなか変革の方向へはいかないのだ、と。だから外部の力(親、地域)が必要なのだ、と。(ただし、「学校バッシング」ではなく、と何度もおっしゃってました。)
私がお聞きしたかったのは、そういうことではなかったのです。
どういう力で変わっていくか、ということではなくて、どのように変わっていけば、今学校からはみ出してしまっている子どもたちを学校へ包摂していくことができるのか、変化することで貧困の問題、不登校の問題が部分的にせよ解決する見通しができるのか、など、そういうビジョンがあるのかどうか知りたかったのです。
それは、私が、学校の未来についてのビジョンをうまく描くことができず、学校に対してあまりよいイメージを持つことができず、でも、それではいかんのじゃないか、もっと学校を中心とした変化のあり方を探っていくべきなんじゃないか、という思いが日頃からあったので、それについて考えるためのヒントが欲しかったのです。
教育バッシングをすると票が集まるから、そういう政治的な道具として教育バッシングがある、という捉え方でしたが、どうして教育バッシングをすると票が集まるんですか? 公的教育に対して不満を持っている人たちがわんさかいるからそうなるのではないですか?
教育現場が、教育バッシングにまず真摯に向き合わないことには、やはり学校はかなりの部分税金の無駄遣いになってしまうんでしょうね。「教育バッシングをすれば票が集まる」ということの意味をしっかり考えていただきたいです。
とりあえず、雑感メモでした。